パールネックレスのサイズの選びかた
真珠のネックレス選びでまず最初に決めておきたいことの一つは、
どのサイズ(大きさ)にするか、ということだと思います。
今回は、多少大雑把ですが、サイズ選びの基準となる考えを書かせて頂ければと思います。
- 真珠ネックレスのサイズ表記について
- 真珠ネックレスの代表的な大きさ
- 真珠サイズの選び方のアイデア
- イメージ別のサイズの選び方
- ベストな選び方は実際に試着すること
- 長さを調整することで似合うようになることも
- 時代によって変わった大きさの基準
真珠ネックレスのサイズ表記について
まず前提として、真珠のネックレスは0.5mmのグラデーションをつけて組まれています。
7-7.5mmという表記がある場合、
- 一番端の真珠が7mm
- 中心の真珠が7.5mm
という意味です。
全て同じ大きさでネックレスに組み上げますと、中心が小さく見えてしまうので、中心を少し大きくしています。
0.5mmのグラデーションで、全ての珠が同じ大きさに見えるようになります。
真珠ネックレスの代表的な大きさ
フォーマルネックレスの場合、一般的に選択肢に入るのは、下記の4つだと思います。
- 7-7.5mm
- 7.5-8mm
- 8-8.5mm
- 8.5-9mm
(なお、有名な某国内ブランドさんではもっと小さなサイズから取り揃えていますが、一般的ではないと思います。)
この4つのサイズの中から、どのように選ぶか、私のアイデアを書いてみようと思います。
真珠サイズの選び方のアイデア
15年以上、パールネックレスを販売してきた個人的経験で、大雑把に言いますと、
前提1
一般的な体型の20〜30代の女性に一番似合うことが多いサイズは、7.5-8mm。
前提2
お年を召されると、大きいサイズの方がしっくりくるようになる。
以上2つの前提が考えられます。
例えば、ご本人様が試着ができない状態で、「どのサイズが良いか」との相談をお受けした場合、
パールネックレスは一生に一本しか買わない、という考えのもと、上記の前提2つを考え併せまして、
「一般的な若い女性には少し大きいかもしれないですが、お年を召してからもお使い頂くことを考えて、8-8.5mm が一番おすすめです。」
と答えるようにしています。
イメージ別のサイズの選び方
またそれとは別に、真珠に対するお客様のイメージが、
華やかであれば大きめサイズの方が良いですし、
上品であれば小さめサイズの方がしっくりくると思います。
ベストな選び方は実際に試着すること
とはいえ、実際はご試着頂いてからお決めいただくのがベストです。
可能であれば、上記の考えを念頭に、各サイズをお試し頂ければと思います。
実は、同じ身長、同じ体重であっても、首回りのサイズ、そして形は、人それぞれ結構違います。
長さを調整することで似合うようになることも
当店では真珠の長さの微調整もお客様に合わせておこなっております。
同じ身長体重であっても、首回りにしっくりくる長さは、やはり人それぞれです。
どの大きさの真珠を着けてもしっくりこない、と言う場合は、平均の42-43cmの長さが合っていない場合もありますので、ぜひご相談ください。
長さの調整を行うと、ピタリと似合うようになる場合もあります。
時代によって変わった大きさの基準
なお、余談ですが、時代によって真珠の大きさはの基準は変わっています。
30年ほど前までは、7-7.5mmの真珠が一般でした。
養殖技術の発達により大珠が生産できるようになったこと、
真珠に対するイメージ、またファッションの変化により、今日のような志向になったのではないでしょうか。
以上、ご参考にして頂ければ幸いでございます。
アメリカ宝石学会公認鑑定士(GIA.G.G.)
Gemological Institute of America Graduate Gemologist
ダイヤモンド卸、宝飾メーカー勤務を経て、創業60年の老舗、井上真珠店に勤務。現在は暖簾分けされた宇和島イノウエパールの代表。
パール専門小売店にて「お客様一人一人と向き合う接客」をモットーに、お客様の希望や体型をヒアリングの上、仕入れから最終仕上げまでを行い、累計1,000本以上のネックレスを販売してきました。