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厄年および厄除けとパールネックレスについて

女性にとって、19歳、33歳になる年は、厄年に当たります。
厄を払う方法としては、長いものである真珠のネックレスを贈ることがよく行われています。

ここでは、厄年とはなにか、厄払いとしてのパールネックレスについて、考えていこうと思います。

平安貴族も気にしていた厄年

平安時代のイメージ画像

厄年は中国大陸から伝わった外来の思想と思われ、古くには、平安時代の文献に見ることができます。
有名な『源氏物語』でも、紫の上が37歳の厄年を迎える様子が描かれています。

厄年のルーツには陰陽道があるとも考えられていますが、正確なところは分かっていません。

室町時代の行事や儀式についての記述がある『拾芥抄』では、13歳、25歳、37歳、49歳、61歳、85歳、99歳が厄年として記されています。現代とは異なっているのが興味深いですね。

現代の厄年は江戸時代から

現代の厄年は、女性が19歳と33歳、男性が25歳と42歳ですが、
その年齢に固定されたのは、江戸時代からと言われています。

なぜその年齢に固定されたかといえば、語呂合わせによるものだったそうです。

  • 19は「重苦」
  • 25は「後々二重後(ごごにじゅうご)」で死後を連想させる
  • 33は「散々」
  • 42は「死に」

このような江戸時代の庶民感覚に育まれて、厄年は現代へと続く風習とされてきたようです。

その頃、江戸の庶民の間では、川崎大師などへ厄除けのための参詣へ行くことが流行したようです。
現代でいうレジャーとしての役割が厄除けにはあったのではないかと思われます。

厄年は何歳のこと?

厄年の年齢表

厄年を何歳とするかは、諸説ありますが、現代ではほぼ以下のように固定されています。

  • 女性(数え年齢で) : いちばん有名なのが33歳、その次に有名なのが19歳
  • 男性(数え年齢で) : いちばん有名なのが42歳、その次に有名なのが25歳

その他に、男女ともに60歳を厄年とすることもあるようです。

大事なことは、厄年は昔からの風習なので、
生まれたときを1歳とし、正月ごとに歳をとる、数え年齢で数えることです。

ただ、通常の満年齢で数えることもあります。(有名な川崎大師は満年齢で数えています。)
もともとが語呂合わせで始まった風習なので、そこらへんはアバウトなようですね。
どちらかといえば、数え年齢とすることが主流だと思います。

前厄、後厄について

厄年の前の年を前厄、次の年を後厄といいます。

厄年は、とても暇だった平安貴族の年間行事がルーツの一つですので、
厄年の前後に小ぶりな厄年を置いているのではないかと思います。

一般的には、厄年が本番です。
前厄後厄は、高価でない厄払いの品や、初詣のお賽銭をはずむなど、軽く済ませることが多いようです。

厄はいつ払う?

厄払いの期間表

一年の始まりに魔を払う、という風習が古来からあります。厄払いも、一年の始まりの日に行うことが多いようです。
一年の始まりは、以下の2つが代表的です。

  • 太陽暦からみた一年の始まりである 元日
  • 太陰暦からみた一年の始まりである 節分

一般的には、元日から節分までのあいだに、お寺や神社で厄払いをしてもらったり、長いものを厄除けとしてプレゼントするようです。

しかし、厄年は発祥からしてアバウトな風習なので、いつ厄除けをしても大丈夫かと思います。
厄除けをプレゼントするのは、正月か節分が多いようですね。

厄はどうやって払う?

厄を払う方法として有名なのは、以下の2つです。

  • お寺や神社で厄払いをしてもらう
  • 長いものを厄除けとしてプレゼントする

それぞれについて、これから説明していきます。

どこで厄払いをする?

神社のイメージ画像

お寺は仏教、神社は神教、それぞれ違う宗教ですが、お寺でも神社でも、どちらでも厄払いをしています。

厄払いの料金(お布施として渡す)は、5,000円〜10,000円が相場のようです。

厄払いで有名な神社仏閣は全国にあります。有名なところにお願いするのも良いですが、 近所の氏寺や氏神で厄払いしてもらうのも良いのではないでしょうか。

特別な祈祷をしてもらわず、参詣だけで済ます方も多いようです。

厄除けの贈り物は長いものを

厄除けに最適なパールネックレス

「長いものを贈られると、命が長らえる」という考えで、
長いものを厄除けとして贈るという風習があります。

やはり語呂合わせで決まっているのがおもしろい習慣ですね。
以下のようなものが代表的です。

  • 男性 : ベルト、マフラー、ネクタイ
  • 女性 : 帯、ネックレス

女性への贈り物として、昔は帯が多かったようですが、現代は和服を着ることが少なくなったので、ジュエリーを贈ることが増えてきています。

七色の厄払い

近年、「七色のものが厄払いに良い」という話を聞くことがあります。
由来は諸説ありますが、2000年以降に言われるようになった最近の風習です。

厄年という風習自体が、庶民のあいだで自然発生した出自の曖昧なものですので、
新しい時代に新しい厄払いが出てくるのも頷けることかと思います。

厄年とは役年

厄年とは、役年、つまり責任ある役職につく年齢のことである、という考え方があります。

厄年=役年説は、戦時中の一九四三(昭和一八)年に倉田一郎や瀬川清子といった民俗学者が提唱した説で、厄年は本来、神事に携わる年齢、つまりは役につく年を意味しているというものである。

『厄年の研究 (学研M文庫) 』 島田裕巳 著 学研パブリッシング Kindle 版.,2012

女性であれば33歳、男性で42歳という年齢は、社会の中核として責任のある仕事をする年齢です。

そんな、「役年」として一定の役割を務めるようになる時期の、始まりの区切りとしての儀式、いわば壮年の成人式として、現代の厄年を考えてみてはどうでしょうか。

厄除けにはパールネックレスが最適

厄除けのパールネックレスを着用した写真

33歳になれば、大人の女性として、正式な場面に出席することが多くあります。

  • 職場のパーティー、式典
  • 結婚式
  • 子供の入学式、卒業式
  • お葬式

厄年=役年を迎えた大人の女性が、出席する公式な場面において、マルチに使えるジュエリーが、パールのネックレスです。

一生使う記念の品として、きちんとした品質のパールネックレスを贈ることは、とても良い思い出になるかと思います。

当店のお客様も、お母様から贈られた真珠を長年大事にお使い頂く方が多いです。
メンテナンスをさせて頂き、とても心温まる記念の品だと思っています。

パールのネックレスは、「厄を払う長いもの」の代表です。

また、近年「七色のものが厄払いに良い」という話も聞き始めました。
真珠は、七色(虹色)の干渉色を放つので、七色の厄払いにもピッタリです。

どんなパールネックレスが厄払いに良いか

ロングネックレスが良い、という人もいますが、ロングは使いみちが限られるので、 普通の、胸元に沿う、チョーカータイプが一般的に使われます。

良い思い出として一生使えるよう、しっかりとした品質のパールネックレスを選ばれることをおすすめします。

ご両親からお嬢さんへの厄払いの渡し方

当店のお客様からよく聞く話としては、以下のような流れで厄払いの品を送られる方が多いようです。
あくまで一例ですが、ご紹介します。

  1. 元日(1/1)から節分(2/3頃)のあいだの都合の良い日に
  2. 神社かお寺に家族で出かけてお嬢さまの厄払いをする
  3. その後少し良いお店で食事をして
  4. プレゼントを渡す

まとめ

以上、厄年と厄払いとパールネックレスについて、伝統的な年中行事として、厄年を考えてみました。

厄年と厄払いは、よく知られるようになってきた行事です。
楽しい思い出になるよう、工夫して過ごすのも良いかと思います。ご参考になれば幸いです。

参考文献
『厄年の研究 (学研M文庫) 』 島田裕巳 著 学研パブリッシング Kindle 版.,2012
『冠婚葬祭の歴史』 互助会保証株式会社 編 一般社団法人全日本冠婚葬祭互助会協会,2014