真珠の保管方法と保管ケース「パールキーパー」について | 宇和島イノウエパール Uwajima Inoue Pearl
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真珠の保管方法と保管ケース「パールキーパー」について

真珠は生き物が生み出した宝石ですので、保管する際に、ちょっとした気づかいが必要です。
間違った保管をすると、最悪の場合、真珠の輝きがなくなったり、変色してしまう恐れもあります。

しかし、良質の真珠であれば、いくかのポイントに気をつけることで、何年たっても見劣りしない輝きを保つことが可能だと思います。

ここでは、真珠を保管する際に気をつけるべきポイントを紹介していこうと思います。

光(紫外線)に注意

光(紫外線)を長時間当てたままにすると、真珠に黄ばみができてしまいます。
洋服や着物が、太陽に「やけて」変色するように、真珠も光による紫外線で「やけて」しまうのです。
真珠を保管する際は、光が届かない、薄暗い場所が最適です。

なお、真珠が光(紫外線)に弱いからといって、通常の着用で太陽に当てる程度でしたら心配ありません。
真珠を身に着けたまま屋外を移動することや、屋外パーティーでの一時間程度の着用でしたら、まったく問題ないでしょう。

ただ、真夏に何時間も着用したまま屋外で過ごしたりすることは、避けたほうが無難だと思います。

湿気(湿度の変化)に注意

湿気(湿度の変化)が真珠によくない理由は、2つあります。「結露」と「膨張・収縮」です。

結露

急激な湿度と温度の変化にさらされたとき、真珠の表面にごく僅かな水滴が発生します。結露です。 この露が乾くとき、真珠表面にごく僅かな溶解現象を引き起こします。露のごくわずかな酸が、真珠層を溶かしてしまうのです。

膨張・収縮

真珠が湿度を吸うと、ごくわずかに膨張します。また、乾燥すると、ごくわずかに収縮します。
この僅かな膨張と収縮のくりかえしが、真珠の小さなひびやわれを、大きいひびやわれに成長させてしまう場合があります。

結露も膨張収縮も、一度二度では問題ありません。
しかし毎日のように繰り返されると、ある日、真珠に大きなダメージを与えることになってしまいます。
乾きすぎない、湿りすぎない場所、湿度の変化の少ない環境で保管する必要があります。

真珠に良い環境とは

タンス

真珠の保管に良い環境とは、すなわち、「光(紫外線)」と「湿気(湿度の変化)」が少ない環境です。
具体的には、タンスやキャビネットのなかで、ケースに入れて保管することが良いのではないでしょうか。
使い終わったら、サッと拭いてケースに入れることを心がけ、室内とはいえ、外に置きっぱなしにしないように気をつけてください。

防虫剤は劣化の原因

タンスやキャビネットのなかに保管する場合、気をつけなければいけないのが防虫剤です。
防虫剤から発生するガスが悪く作用し、真珠を劣化させる可能性があります。
同じタンスに真珠と防虫剤を入れる場合でも、段を離すなどして、あまり近づけないような工夫が必要です。

特に防虫剤に使われる樟脳は、真珠と相性が悪いことが知られていますので、ご注意ください。

桐箱の効果

桐は、内部に小さな穴が沢山あります。湿気が多いときは穴に水分をためこみ、乾燥した時期には穴から放出します。自然の湿度調整能力が備わっている木材です。
また、虫が嫌うタンニンが含まれており、防虫の効果があると言われています。

日本には、大事なものは桐箱に入れて保管するという習慣が古くからあります。真珠製品でも、保管ケースとして桐箱を使うことがありました。
現在は、後述するパールキーパーを使うことが多いですが、結納用の寿箱などとして桐箱を使うことがあります。

パールキーパーについて

真珠科学研究所開発のパールキーパー

真珠科学研究所が開発した、真珠の保管に最適なケースが、パールキーパーです。パールキーパーには、「湿度調整」「吸水・吸油」「防錆効果」という大きな3つの機能が備わっています。
現在では、高級な真珠の保管には、桐箱に変わってパールキーパーを使うことが主となっています。

パールキーパーの各部説明書
湿度調整の機能

パールキーパーには、パールソーブという、シリカゲルを特殊加工して作られた湿度調整剤が用いられています。
まわりの湿度が高くなれば、 空気中の水分を吸い、乾燥してくれば、空気中に水分を出す働きをします。いわば、桐箱の特性を大きく拡張したような機能です。

吸水・吸油の機能

パールキーパーの真珠に触れる部分は、ごく細い合成繊維でできています。
裏側に入っているスポンジの効果で、ふたを閉じると繊維が真珠をやさしく包み込み、水分や油分をすばやく吸い取ります。

防錆の機能

パールキーパーには、サビを防ぐ「防錆剤」が内蔵されています。留め金具やイヤリング・ピアス金具の劣化を防ぎます。

普段のお手入れも大事

保管する環境も大事ですが、なにより大事なのは、使い終わったあとのお手入れです。
真珠に汗や汚れがついたままになっていると、それが原因で真珠層が破壊されてしまいます。

使い終わったあとに、きれいな布で汚れをふき取る、ということを心がけてください。

まとめ

真珠の保管方法について解説してみました。以下、大事なことをまとめます。

  • 真珠の保管は、暗くて湿度変化が少ない場所が良い。
  • 防虫剤からは離して保管する。
  • 良い品ならパールキーパーがオススメ。
  • なにより大事なのは使ったあとに拭くとこと

以上、いつまでも美しい真珠の輝きを保つためには、適切な保管方法が大事です。
ご参考にして頂けましたら幸いです。

参考文献

『真珠事典 真珠、その知られざる小宇宙』小松博 監修 繊研新聞社

『えひめ発 真珠ものがたり』 中国四国農政局愛媛統計情報事務所 編 愛媛農林統計協会